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米国市場8/19 07:02 JST 時点のデータ

米国株3指数続落、長期金利上昇と光通信株急落

8月18日の米国株式市場はS&P500が-0.69%、ナスダックが-1.33%と続落。米30年債利回りが約19年ぶり高水準となる中、光通信・半導体関連株が決算を機に急落し相場を圧迫した。VIXは15.84(+4.28%)に上昇した。

S&P 500
7,691.76
-0.69%
NYダウ
53,343.40
-0.22%
NASDAQ
26,289.71
-1.33%
VIX
15.84
+4.28%

市場概況

2026年8月18日の米国株式市場は主要3指数が揃って下落した。S&P500は前日比-0.69%の7691.76、ダウ平均は-0.22%の53343.4、ナスダック総合は-1.33%の26289.71で取引を終えた。下落の主因は長期金利の急上昇で、米10年国債利回りは4.73〜4.75%近辺まで上昇し、30年債利回りは2007年以来の高水準となる5.3%超に達した。借入コスト上昇への警戒に加え、地政学的な不透明感やAI関連株への神経質な売りが重なり、投資家心理が悪化した。恐怖指数のVIXは15.84(前日比+4.28%)に上昇し、市場のリスク回避姿勢が強まったことを示した。ナスダックの下落率がS&P500・ダウを大きく上回ったことから、ハイテク・グロース株への売り圧力が特に強かった一日となった。

セクター動向

この日最も大きな下げ圧力となったのは光通信・光学部品セクターである。データセンター向け光トランシーバー大手Fabrinet(FN)が四半期決算で過去最高の売上・EPSを記録したにもかかわらず、粗利益率低下とフリーキャッシュフローの悪化、および減速する第1四半期ガイダンスを嫌気して株価が急落。この地合い悪化がApplied Optoelectronics(AAOI)、Credo Technology(CRDO)、Coherent(COHR)など同業の光関連・AIインフラ銘柄に連鎖し、半導体機器大手Marvellが約8%安、コネクタ大手Amphenolも約7%安となるなど、AIインフラ関連セクター全体に売りが波及した。一方、エネルギーセクターでは中流事業大手のTarga Resourcesがアナリストの目標株価引き上げや機関投資家の保有増加を材料に大幅高となり、金利上昇や中国関連株安の中でも底堅さを見せた。中国関連株では検索大手Baiduが広告事業の低迷を嫌気され急落し、中国テック株全般への警戒感が強まった。

注目銘柄

【値上がり】

  • Targa Resources Corp. (TRGP): +7.13% — モルガン・スタンレーやジェフリーズなど複数のアナリストが目標株価を引き上げたほか、ドイツ銀行が保有株を大幅積み増ししたことが判明。既往の好決算(第2四半期EBITDAが前年比38%増の記録的水準)とエクソンモービルとの20年間の中流インフラ提携も引き続き支援材料となった。
  • Freedom Holdings Corp. (FRHC): +6.87% — 8月10日発表の第1四半期決算で売上高が前年比40%増の7億3250万ドルと大幅増収となったほか、S&P Globalが傘下銀行子会社の格付けを引き上げたことが好感された。
  • Insulet Corporation (PODD): +5.96% — 第2四半期決算で売上高8億170万ドル(予想7億8740万ドル)、調整後EPS1.66ドル(予想1.45ドル)と大幅増益。通期の調整後EPS成長見通しを30%以上に上方修正したことが好感され、2型糖尿病患者の解約率上昇によるOmnipod関連の成長見通し引き下げというネガティブ材料を上回った。
  • HubSpot, Inc. (HUBS): +5.14% — 第2四半期決算が市場予想を上回り、2026年通期の売上高・利益見通しをウォール街予想以上に引き上げ。AIエージェント需要の拡大を背景とした長期AI収益戦略の見直しが好感された。
  • Spotify Technology S.A. (SPOT): +4.83% — ユニバーサル・ミュージック・グループとのAI活用ライセンス契約発表が将来の収益多様化につながるとの見方が広がり、機関投資家の買いも観測された。8月4日発表の第2四半期決算はEPS・売上高とも市場予想をやや下回っていたが、この日はその弱さを打ち消す形で上昇した。

【値下がり】

  • Fabrinet (FN): -19.38% — 第4四半期決算は売上高13億1600万ドル(前年比+45%)、非GAAP EPS4.10ドルと過去最高を更新する好内容だったが、粗利益率の低下とフリーキャッシュフローのマイナス化、および減速する第1四半期ガイダンスが嫌気され急落。決算前に株価が25%上昇していた反動も重なった。
  • Applied Optoelectronics, Inc. (AAOI): -14.78% — 会社固有の新たな悪材料は確認されなかったが、同業Fabrinetの決算失望を受けた光関連・AIコネクティビティ株全般への売りに連動して急落した。
  • Credo Technology Group Holding Ltd (CRDO): -13.03% — Fabrinetの決算を受けた光通信セクター全体の売りに巻き込まれる形で下落。前週まではアナリストの目標株価引き上げが相次ぎ株価は堅調に推移していたが、この日はセクター全体の地合い悪化を受けた利益確定売りが優勢となった。
  • Coherent Corp. (COHR): -12.75% — 前日までの300mm炭化ケイ素(SiC)基板の顧客サンプル出荷開始を材料とした急伸(+8%程度)の反動に加え、Fabrinet決算を受けた光・半導体関連セクター全体の売りが重なり大幅下落した。
  • Baidu, Inc. (BIDU): -12.73% — 第2四半期決算で売上高が人民元建てで前年比4%減の312.6億元となり市場予想を下回ったほか、オンライン広告事業(Online Marketing Services)が前年比19%減と大幅に落ち込んだ。調整後EPSも1.06ドルと予想1.35ドルを下回り、AI事業への積極投資が短期的な収益改善につながっていないとの懸念が強まった。

為替・金利動向

外国為替市場では、ドル円は午後に159.75円まで上昇し、前日比で大幅なドル高・円安が進行した。早朝には159.26円まで下押しする場面もあったが、その後は堅調に推移した。日本のGDPが市場予想を下回ったものの、ドル円の反応は限定的だった。米金利市場では10年国債利回りが4.73〜4.75%近辺まで上昇し、30年国債利回りは5.3%を超えて2007年以来の高水準を記録した。長期金利の急上昇が株式市場、特にグロース株・ハイテク株への売り圧力の主因となった。

今後の注目点

今後の焦点は8月26日引け後に予定されるエヌビディアの第2四半期決算で、市場予想は売上高約910億ドル。同日には米7月PCE(個人消費支出)物価指数の発表も控えており、金利・インフレ動向とAI関連株の行方を占う重要な週となる。さらに8月27〜29日にはワイオミング州ジャクソンホールで経済シンポジウムが開催され、ウォーシュFRB議長が就任後初となる基調講演を8月28日に行う予定で、金融政策の先行きに関する示唆に注目が集まる。9月16日のFOMC会合を控え、長期金利の一段の上昇が株式市場、特にAI・半導体関連の高PER銘柄に与える影響を引き続き注視する必要がある。