21日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前日比200円43銭安の66016円36銭で取引を終えた。米長期金利の上昇を受けた前日の米国株安の流れを引き継いだほか、対イラン紛争の長期化リスクの高まりによる原油高、米小売企業の決算を嫌気した売りが重しとなった。取引時間中には一時956円57銭安の65260円22銭まで下落する場面もあったが、その後は押し目買いが入り下げ幅を縮小、週末要因もあって後場は方向感の乏しい軟調な展開が続いた。一方、TOPIXは値がさ株の下落の影響を受けにくく、前日比0.19%高の4067.29と小幅ながらプラス圏で終えた。東証グロース市場250指数は米国のグロース株安を受けた地合い悪化を映し、1.1%安の768.47と大きく下落した。
日経平均反落、米金利上昇と原油高が重し
21日の東京株式市場で日経平均は反落し、前日比200.43円安の66016.36円で取引を終えた。米長期金利上昇を受けた前日の米国株安や原油高、米小売決算への警戒が重しとなり一時956円超下落。押し目買いで下げ渋ったが軟調地合いが続いた。TOPIXは値がさ株安の影響が薄く0.19%高、グロース250は1.1%安と対照的な動きとなった。
市場概況
セクター動向
業種別では、川崎汽船などが買われた海運業のほか、鉱業、石油・石炭製品が上昇率上位となった。対イラン情勢の緊迫化に伴う原油高を背景に、資源・エネルギー関連セクターへの資金流入が目立った。一方、その他製品、医薬品、精密機器などは下落し、業種間で明暗が分かれた。個別の値がさ株では、ファーストリテイリングやソフトバンクグループの下落が日経平均を合計で約329円押し下げる要因となった。米ウォルマートの株価急落を受けた消費減退への警戒感から、国内でも小売関連株の一角に売りが波及した。
注目銘柄
- 川崎汽 (9107): +7.28% — 対イラン紛争の長期化観測を背景にホルムズ海峡の航行リスクが意識され、原油・LNGタンカー需給の逼迫観測から海運株全般に買いが集中。本日の業種別騰落でも海運業が上昇率上位となった。
- 住友化 (4005): +7.18% — 8月4日発表の4-6月期決算で海外農薬事業の拡販により営業利益が前年同期比139.8%増と急伸したことが継続的な買い材料となっているほか、8月5日にはイタリアの農業用殺虫剤メーカーを買収し欧州事業拡大を発表しており、業績・成長期待の両面から評価が高まっている。
- 藤田観 (9722): +6.17% — 8月6日の決算発表で26年12月期の売上高・最終利益予想を上方修正、インバウンド需要を追い風に客室平均単価(ADR)が上昇したことが材料視されている。あわせてアパグループが大株主に急浮上したことが判明しており、需給面からも思惑買いを誘っている。
- FIG (4392): -12.99% — 当日の個別材料は確認できず。同社は情報通信・IoT関連の中小型株で値幅が出やすい薄商い銘柄。米金利上昇や前日の米国グロース株安を受けたリスク回避地合いの中で、直近までの株価上昇分の利益確定売りが集中したとみられる。
- オプトラン (6235): -4.84% — 8月7日発表の中間決算で上期最終損益が赤字転落、4-6月期は前年同期比78%減益となったことが嫌気されている。半導体製造装置向け光学製品の需要低迷や採算悪化が響き、決算発表後の軟調な地合いが続いている。
為替・金利動向
外国為替市場でドル円は円安ドル高が進行し、159円台前半で推移、一時159円18銭まで上昇した。米長期金利の上昇を受けた日米金利差の拡大がドル買い・円売りを誘った。日本の10年国債利回りは週初に一時30年ぶりの高水準となる2.95%まで上昇したが、米国の長期債買い戻しプログラム拡大観測を背景に米国債利回りが低下したことに連動し、木曜時点では2.83%まで低下する動きとなった。なお、株探データではUSD/JPYの確定値は確認できていない。
今晩の米国市場の注目点
本日は主要な米経済指標の発表は少ないものの、決算発表ではアナログ・デバイセズ、ターゲット、ロウズなど半導体・小売関連企業の決算が予定されている。特に小売大手の決算内容は、前日のウォルマート急落を受けた消費減退懸念の払拭材料となるか注目される。なお、来週8月26日には米7月PCE(個人消費支出)価格指数やGDP改定値の発表に加え、市場終了後にエヌビディアの決算発表が控えており、インフレ動向やAI関連株の先行きを占う材料として関心が高まっている。
